特定技能2号に日本語試験は必要か——入管庁の分野別ページで確認する日本語要件と外食業・漁業の例外
特定技能2号で日本語試験が求められるかどうかは、分野によって異なります。入管庁の分野別ページでは、外食業(日本語能力試験N3以上)と漁業(日本語能力試験N3以上)では2号の技能水準に日本語試験が挙げられています。一方、建設分野の2号の欄には日本語試験が挙がっていません。これとは別に、2号の在留資格認定証明書交付申請では、令和9年4月1日以降の申請から日本語能力水準「B1相当以上」が必要になります。変更・更新申請にいつから適用するかについては、入管庁は検討中としています。
執筆: United World Nihongo 編集部 / 公開日: 2026年10月17日 / 出典: 出入国在留管理庁「外食業分野」「漁業分野」「建設分野」「日本語能力水準「B1相当以上」の確認開始時期について」「特定技能制度に関するQ&A」「在留資格「特定技能」」 / 確認日: 2026年9月1日
分野ごとに2号の日本語要件を比べる
1号と2号を比べる表では、「2号は日本語試験による確認は不要」とまとめられていることがあります。しかし入管庁の分野別ページを見ると、2号の技能水準として日本語能力試験が挙げられている分野があります。社員の分野で何が求められるかは、その分野のページにある2号の技能水準の欄で確認する必要があります。
| 分野 | 1号の日本語要件 | 2号の技能水準に挙がっている試験 | 2号での日本語試験 |
|---|---|---|---|
| 外食業 | 日本語能力試験(N4以上) | 外食業特定技能2号技能測定試験、日本語能力試験(N3以上) | 挙がっている |
| 漁業 | この記事の出典では確認していない | 2号漁業技能測定試験、日本語能力試験(N3以上) | 挙がっている |
| 建設 | 国際交流基金日本語基礎テスト、または日本語能力試験(N4以上) | 建設分野特定技能2号評価試験、技能検定1級、または技能検定単一等級 | 挙がっていない |
この表に入れていない分野は、この記事では確認していません。入管庁の各分野のページで、2号の技能水準の欄を確認してください。
外食業と漁業:2号で日本語能力試験N3以上が挙げられている
外食業分野
外食業分野のページでは、2号の技能水準として、技能測定試験と日本語能力試験の両方が挙げられています。
「外食業特定技能2号技能測定試験」及び「日本語能力試験(N3以上)」
出入国在留管理庁「外食業分野」
同じページでは、1号で求められる日本語能力試験の水準はN4以上とされています。
「日本語能力試験(N4以上)」
出入国在留管理庁「外食業分野」
このため、外食業で1号として働いている社員が2号を目指す場合は、技能測定試験に加えて、1号のときより一段上のN3以上に合格する必要があります。N4からN3までに必要な学習期間は個人によって異なるため、この記事では期間を示しません。
漁業分野
漁業分野のページでも、2号の技能水準として日本語能力試験が挙げられています。
「2号漁業技能測定試験」及び、「日本語能力試験(N3以上)」
出入国在留管理庁「漁業分野」
令和9年4月から始まる「B1相当以上」の確認
分野ごとの技能水準とは別に、入管庁は2号特定技能外国人の日本語能力水準について、確認を始める時期を示しています。
在留資格認定証明書交付申請は令和9年4月1日以降の申請から
令和9年4月1日以降の申請について、日本語能力水準「B1相当以上」が必要です。
出入国在留管理庁「日本語能力水準「B1相当以上」の確認開始時期について」
入管庁がこの日付を示しているのは、在留資格認定証明書交付申請についてです。
変更・更新申請は時期が示されていない
在留資格変更許可申請と在留期間更新許可申請について、B1相当以上をいつから求めるかは示されていません。
現在検討中のため、おってお知らせいたします。
出入国在留管理庁「日本語能力水準「B1相当以上」の確認開始時期について」
国内で働いている1号の社員が2号へ移るときの手続きが在留資格変更許可申請にあたる場合、その手続きにB1相当以上がいつから求められるかは、現時点では分かりません。「令和9年4月からB1相当以上が必要」と書いている解説は、この区別に触れていないことがあります。B1相当以上をどの試験で証明するのかも、この記事の出典では確認できていません。入管庁の続報と、地方出入国在留管理局への確認が必要です。
2号は「試験に合格すること」で確認される
入管庁のQ&Aでは、2号について、試験以外の方法で能力を証明する扱いは示されておらず、各試験に合格する必要があるとされています。
「特定技能2号」については、各試験に合格する必要があります。
出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」
2号の活動は、熟練した技能を要する業務に従事する活動と定義されています。
法務省令で定める熟練した技能を要する業務に従事する活動
出入国在留管理庁「在留資格「特定技能」」
技能水準の欄に日本語能力試験が挙がっている分野では、社内での評価や研修の修了でその試験の代わりにする扱いは、出典では示されていません。
企業が今のうちに確認しておくこと
- 社員が働いている分野について、入管庁の分野別ページで2号の技能水準の欄を確認する。
- 外食業または漁業であれば、技能測定試験とあわせて、日本語能力試験N3以上の合格を2号移行の計画に組み込む。
- 海外から2号の人材を呼び寄せる場合は、令和9年4月1日以降の在留資格認定証明書交付申請でB1相当以上が必要になることを前提に、採用の段取りを組む。
- 国内の社員が変更・更新申請をする場合は、B1相当以上の適用時期についての入管庁の続報を確認する。
United World は認定日本語教育機関ではありません。当社の研修を受講しても、特定技能や育成就労の制度上の要件を満たすことにはなりません。日本語の水準は試験の合否で判定されるため、研修はその合格に向けた学習と、現場で使う日本語を身につける手段として位置づけてください。個別の在留手続きについての判断は地方出入国在留管理局に、法的な判断は弁護士に確認してください。
よくある質問
特定技能2号では、どの分野でも日本語試験が必要ですか。
分野によって異なります。入管庁の分野別ページでは、外食業と漁業の2号の技能水準に日本語能力試験(N3以上)が挙げられており、建設分野の2号の欄には日本語試験が挙がっていません。
外食業で1号から2号を目指す社員には、どの水準の日本語試験が求められますか。
外食業分野では、1号には日本語能力試験N4以上が、2号には外食業特定技能2号技能測定試験と日本語能力試験N3以上が挙げられています。2号を目指すには、1号より一段上の水準に合格する必要があります。
令和9年4月から始まるB1相当以上の確認は、どの申請が対象ですか。
入管庁は、2号特定技能外国人の在留資格認定証明書交付申請について、令和9年4月1日以降の申請から日本語能力水準B1相当以上が必要と示しています。変更・更新申請への適用時期は検討中とされています。
国内で働く1号の社員が2号へ移る場合も、すぐにB1相当以上が必要になりますか。
在留資格変更許可申請と在留期間更新許可申請について、入管庁はB1相当以上をいつから求めるかを検討中としており、時期は示されていません。申請の区分と時期は、入管庁の続報と地方出入国在留管理局で確認してください。
日本語研修を受ければ、2号の日本語要件を満たしたことになりますか。
なりません。入管庁のQ&Aでは、特定技能2号は各試験に合格する必要があるとされています。研修は合格に向けた学習の手段であり、United World の研修を受講しても制度上の要件を満たすことにはなりません。